チェックリストの活用術:失敗を防ぎ、効率を高める作り方!あなたの生活がもっと有意義になる!

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?」という本を読みました。

著者のアトゥール・ガワンデ氏はボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院の外科医として人命救助に励む傍ら数々の本を出版されている方です。

本書のサブタイトルは「重大な局面で”正しい決断”をする方法」

人の命を預かる医師やパイロットなどがチェックリストを用いることでどうなったのか?を書いていて「チェックリストを甘く見てはいけない」と思えて面白い本でした。

本書を一言でいえば「正しい決断をし続けたいなら、チェックリストを使いなさい」といった感じです。

という事で本書から勉強になった部分をまとめていきたいと思います~。

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無知と無能

・エル・ゴロビッツとアラスデア・マッキンタイアという2人の哲学者が「どうして人間は失敗をしてしまうのか?」について考え、短いエッセイを書いた。

2人いわく、多くの場合、原因は「無理」なのだという。つまりは人類はこの世界のすべてを理解した全知全能ではないからどうしても無理な事も存在するという。

・しかし人類が出来ることもたくさんある。そして私たちができる領域における失敗の原因は2つ。「無知」と「無能」

・1つは「無知」。我々人類が未だに知らないことを指す。いくら科学が発展したとはいえ我々の知らないことはまだまだ数え切れない。2つ目に「無能」。正しい知識はあるのにそれを正しく活用できない場合を指す。


人類における歴史の大半は「無知」が問題だった。病原菌なんてものがいるなんてわからなかった。しかし現代になって知識は圧倒的に増え「無知」「無能」が逆転した。

・人類は増えすぎた知識を上手に活かせない場面が増えて来てしまった。しかしそれを解決してくれるのがチェックリストである。

チェックリストの有効な場面

・ヨーク大学のブレンダー・ジマーマン教授とトロント大学のショロム・グルーバーマン教授の二人は世の中の問題は3つに分類できるとした。

  1. 「単純な問題」:料理などがこれにあたる。基本的な技術を学ぶ必要はあるが、それさえ守れば高確率で成功するものを指す。
  2. 「やや複雑な問題」:ロケットを作って飛ばすなどがこれにあたる。複数の「単純な問題」が折り重なっている場合もある。単純なレシピなどないため、チームワークと専門知識が不可欠。
  3. 「複雑な問題」:子育てなどがこれにあたる。要は正解のない問題を指す。ロケットは1度成功したら同じ方法が通用するが、子供はそう簡単にはいかない。

「単純な問題」には当然チェックリストが有効である。レシピの様に手順をこなしていくのに有効だ。「やや複雑な問題」も少し工夫は必要ではあるが、型が完成すればその後の作業は楽になってゆく。

チェックリストが、何をすべきなのかを明確にしてくれるため「無能」になる場面を減らすことが出来る。

・しかし、医療や建設の現場などはこれらの1.2.3.全てを含んだ問題がやってくる。そんなときはどう対処するべきなのか?

それはコミュニケーションを密接に取れて、ある程度の創造性を残したチェックリストをつくることである。

・飛行機のパイロットは、飛行機がバードストライクなどのトラブルに巻き込まれた時には必ずチェックリストを見るように訓練されている。

なぜなら焦っている状況では当たり前と思っていたことが出来ていないことが多々あるからだ。気圧や高度の確認など様々な作業を求められる中で頭の中だけで処理できることには限界がある。

そんな時にチェックリストを使えば、操縦士と副操縦士がしっかりとコミュニケーションが取れて冷静に対処することが出来る。

・つまりしっかりとしたチェックリストがあれば1.2.3.全てを含んだ問題に対しても冷静に対処できる。

チェックリストの作り方

ではチェックリストを作るときは何を気を付けたらいいのか?

・見逃しがちで、必ず必要な事項であること。
・具体的な行動を促すものであること。
・簡潔な言葉を使い、チェックリストをチェックするのに時間がかかりすぎないようにすること。(でないとチェックリストを使う事を面倒に思って使わなくなってしまうから。)
・チェックリストを使用するタイミングを決めておくこと。(例:9:00 12:00 15:00にチェックリストを確認するなど)
・チェックリストの項目は9つまでにすること。
・何度も使って改良を重ねること。

他にも様々あるが、これらを意識するといいチェックリストになると思われる。

私は「勉強に取り組む前」というタイミングで使用すると決めてこんな感じのチェックリストを作ってみた。

これをコピーして机の上に置いておこうと思う。使って改善してみようと思う。

・簡潔でいて行動を促すことのできるチェックリストを作成することは、確認事項や手順が多い場面では非常に難しい。が改良を重ねることによってミスを減らせるようになる。
そうすることで本来よりも、かかる時間を短縮することになる。

・著者は外科医として手術の際に60秒以内に収まるチェックリストを作ろうとしたが、とても苦労したと書いていた。

どれを削っていいのか?どんな文言が適切か?試行錯誤を繰り返していた。それだけ簡潔なチェックリストを作成するのは難しい。

しかし、チェックリスト(今回は何の手術をするのか?抗生物質は投与したか?過去に持病はあるのか?など)を完成させていざ使ってみると、医者と看護師が共通の認識を持てるようになりチームになることで多くの手術ミスを防ぐことに成功した。

チェックリストによって一人では余りある知識をみんなで協力し、忘れることなくしっかり使えたわけである。

最後に

チェックリストを使えば多くの場面で時間を節約でき、誤った判断を未然に防ぐ事ができるという事がわかった。

もちろん、創造性に欠けるといったようなデメリットも存在するが、それを踏まえても便利なものだと思いました。

チェックリスト一つで何が変わるのか?という方も多いと書いてありました。自分に自信がある方々です。しかし、そんな人にも必ずチェックリストは有意義さをもたらしてくれると思います。

ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?

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